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2014.07.09 【人事・労務】

ねとらぼ記事より。画像含む。

Webサービスの制作などを行う「カヤック」は2014年7月7日、人事異動通知書をWebサイトにて公開。正社員・契約社員199人全員が人事部に配属したことを発表した。

これまでカヤックでは、人事部の仕事を100％やっている「人事部専属社員」が4人、面接など人事部の仕事を20％ほど兼任している「人事部兼任社員」が 10人だった。しかし、今回の発表では社員全員が人事部兼任となり、名刺にも「企画部／人事部」と全社員に人事部の肩書きが入るようになる。
（ここまで）

記事によると、元々カヤックでは「兼任の文化」が根付いており、人事部専属社員であってもディレクターを兼任していたり元クリエイターが人事を担当していたりと、明確に分断されていない文化があり、今回の「全社員が人事部に所属」という制度も、言ってしまえばその文化の延長線上のものだそう。

社員の重大なミッションは「社員が面白く働ける仕組みを考えること」で、採用活動に関わることになるが、それよりも「全社員で面白く働ける環境を作る」というところに重点を置いているとしています。

組織を考えていく上で、全員が兼務という考え方はされず、それぞれの職務に専念するような配置を考えます。

そうすると、自分の仕事に関係ないところに興味を持つことは極めて少なくなり、組織上のコミュニケーションが薄くなりがちです。

カヤックでは専門職務以外への時間を取られる事のデメリットも承知の上で、こういった制度を運用しているのは、全社員で働く仕組みを考えざるを得ない環境にしている事で、自分には関係ない意識を持たずに積極的に仕組み作りに関与していくようにしているのではないでしょうか。

人事異動通知書にある「ファストパス」「ラストパス」も面白いですね。

社員紹介制度はよくある仕組みですが、採用面接へのステップを飛び越すだけの人材を、自分の権限で会社に誘導できる方法です。

全ての企業に使えるわけではありませんが、組織を作る上での考え方や、採用手法としてのヒントがたくさん見え隠れしています。

カヤック、正社員・契約社員199人全員が人事部に配属　「人事部専属社員は違う役割を見出さないと仕事がなくなる」
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1407/07/news103.html