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10/05/27 労働相談、最多24万件 昨年度 厚労省まとめ、伸び率は鈍化


5月27日 日本経済新聞
労働者と企業のトラブルを裁判に持ち込まずに迅速に解決することを目指す「個別労働紛争解決制度」に基づく2009年度 の労働相談が24万7302件だったことが26日、厚生労働省のまとめで分かった。
08年度から4.34%増加し、07~08年度に比べ伸び率は 鈍化したものの、過去最多を更新した。

厚労省労働紛争処理業務室の担当者は「リーマン・ショック直後の相談急増に比べれば落ち着きを取り 戻したが、不況が続くなか件数は高止まりしている」と話している。

同制度は01年10月から始まり、全国の労働局や主要駅周辺などにある 「総合労働相談コーナー」で相談を受けている。

全体の相談件数は114万1006件(前年度比6.13%増)だった。
うち89万 3704件は労働基準法や労働者派遣法違反などの相談だったため、各地の労働基準監督署などが対応。
これを除いた24万7302件が民事上の労働 紛争で、同コーナーによる援助の対象となる。

紛争の内容は、例年同様「解雇」が24.5%(同0.5ポイント減)で最も多く、「労働条件 の引き下げ」も13.5%(同0.4ポイント増)と目立った。

また、ノルマの未達成などが原因の「いじめ・嫌がらせ」は12.7%(同 0.7ポイント増)で、2年ぶりに過去最多を更新した。

民事上の労働紛争のうち、相談後に都道府県の労働局長による助言・指導を申し出た ケースは7778件(同2.4%増)あった。
(以上、記事より)

相談件数の増加傾向は相変わらずのよう。
相談内容の割合 も毎年変わっていません。

退職時のトラブルでは、会社側と労働者との退職理由に関する見解の違いによりものが圧倒的といえます。

当 初は労働者側の自己都合退職であるとしていたところ、会社都合退職であると退職理由を突然翻したり、会社側が一方的に解雇を通知してきたとするものが多い ようです。

このように退職理由に対する見解の違いは、退職時の人的摩擦が原因となります。
何かしら会社(現実には直接的現場での 不満)に対する不満を抱えたままで退職時にこれがトラブルに発展してしまうケースが後を絶ちません。

就業規則や労使協定の整備は最低限必 要な事であり、労務トラブルを「ゼロ」に近づけるには、人間関係の良好性がカギであるのは否めません。
 
 

10/05/25 「日本海庄や」過労死訴訟、経営会社に賠償命令


5月25日 読売新聞
全国チェーンの飲食店「日本海庄や」石山駅店(大津市)で勤務していた吹上元康さん(当時24歳)が急死したのは過重な労働 を強いられたことが原因として、両親が経営会社「大庄」(東京)と平辰(たいらたつ)社長ら役員4人に慰謝料など約1億円の損害賠償を求めた訴訟の判決が 25日、京都地裁であった。

大島真一裁判長は「生命、健康を損なわないよう配慮すべき義務を怠った」として、同社と4人に対し、約 7860万円の支払いを命じた。

原告側の弁護士によると、過労死を巡る訴訟で、役員の賠償責任を認めた司法判断は珍しいという。

判 決によると、吹上さんは2007年4月に入社後、石山駅店に配属されたが、同8月11日未明、自宅で就寝中に急性心不全で死亡。
死亡まで4か月間 の時間外労働は月平均100時間以上で、過労死の認定基準(月80時間超)を上回り、08年12月に労災認定された。

大島裁判長は、同社 が当時、時間外労働が月80時間に満たない場合は基本給から不足分を控除すると規定していたと指摘。
「長時間労働を前提としており、こうした勤務 体制を維持したことは、役員にも重大な過失がある」と述べた。

閉廷後に記者会見した母の隆子さん(55)は「従業員が過労死した企業には 公表義務を課すなど、社会全体で厳しい目を向けて監視していく必要があると感じた」と語った。
(以上、記事より)


記事に もあるように、役員への賠償責任を認めた判断は珍しいようです。

時間外労働時間に応じて給与額を減額したという方法にも問題ありで、この 方法では従業員側に長時間労働を強いていると判断されても仕方ないでしょう。

最近の過労死に関する訴訟では、損害賠償額も高額化してきて いるようで、企業側へのコンプライアンスに対する責任を重く問われているといえます。
 
 

10/05/21 改正労働基準法のパンフレット


今年4月より改正された労働基準法の内容に関し、厚生労働省では詳細なリーフレットを用意していますが、これの最新版(5月20日付)が出ています。

改 正内容の補足等に修正が加えられており、より分かりやすいものへとの改訂のようです。

改正労働基準法のあらまし/厚生労働省5月20日付
http://www.mhlw.go.jp/topics/2008/12/dl/tp1216-1l.pdf

労 働基準法が改正されます/厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/topics/2008/12/tp1216-1.html
 
 

10/05/19 最新、エンジニアの業種別年収


5月17日 tech総研調査記事より
【調査対象】
エンジニア3000名。
システム開発、システム運用・監視、コンサルタントな どのIT系職種(以下、IT系)と、機械設計、生産技術、品質管理、素材関連などの機械・電気・化学系職種(以下、機械・電気・化学系)に大きくわかれ る。
勤務先企業の規模は100人未満(26%)、100~500人未満(24.3%)、1000~5000人未満(20.6%)が多い。
年 齢は22歳から35歳、平均年齢は30.75歳。

勤務先企業の業種で最も多いのが「ソフトウェア・情報処理系」41.4%。
通 信、インターネット関連などを含めるとIT関連業種は51%と過半数を超える。
製造業系39.1%。
商社、流通、専門コンサルタント、マ スコミ、金融・保険などのサービス業合計7.8%。

【業種別平均年収】
1位 金融・保険系 598万円
2位 専門コンサ ル系 559万円
3位 総合電機メーカー 556万円
4位 商社系(総合商社・素材・医薬品など) 551万円
5位 化学・石 油・ガラス・セラミック・セメントメーカー 521万円
6位 通信系 518万円
7位 電力・ガス・水道 513万円
8位 団 体・連合会・官公庁 505万円

【業種別給与満足度】
1位  専門コンサル系  67%
2位  医薬品・化粧品メーカー  47%
3位  商社系総合商社・素材・医薬品他  44%
3位  金融・保険系  44%
5位  化学・石油・ガラス・セラミック・セメントメーカー  41%
6位  団体・連合会・官公庁  40%
7位  コンピュータ・通信機器・OA機器関連メーカー  39%
8位  教育  38%
9位  食料品メーカー  35%
10位 通信系  34%

調査結果から、平均年収の高低と給与満足度は必ずしも比例してなく、異業種への転職を検討しているエンジニアが多いとい う特徴がみられています。

人材の流動化がそれほど活発ではないといわれてきたメーカー系のエンジニアも、ソフトウェア・情報処理系の業種 とほぼ同様に転職意欲が高くなっており、給与処遇以外に、エンジニアとしての業績評価に対する満足度が低いと転職意欲につながっているようです。

エ ンジニアの業種別年収/tech総研
http://rikunabi-next.yahoo.co.jp/tech/docs/ct_s03600.jsp?p=001696&vos=dyterssc000000000000
 
 

10/05/18 大企業サラリーマンら負担増?改正健保法成立


5月14日 東京労働局発表より
平成21年は、企業倒産等による賃金不払い事案が大幅に増加し、件数5,026件・労働者数10,506人・不払金額110億3424万円ともに過去10年で最多となった。

業種別にみても、ほぼすべての業種で増加。

解決・救済された労働者の割合68%、金額は76%。
(以上、発表資料より)

この結果より考えなければいけないのは、景気の影響による賃金不払いだけでなく、労働基準監督署の指導による残業代未払い等の解決が含まれている点。

明らかに労働基準監督署の指導が増えているのが分かります。

時間外手当の計算方法、年次有給休暇取得時の賃金計算方法など、細かい点での指導も行われている事から、時間外手当の適正な支払いがされているか、労務管理上の運用面からも再確認が必要といえます。

平成21年賃金不払事案(申告事件)処理状況の概要/東京労働局
http://www.roudoukyoku.go.jp/news/2010/20100514-hubarai/20100514-hubarai.pdf
 
 

10/05/14 労使協定なく有給賃金算定 ヤマト運輸支店に是正勧告


5月9日 共同通信
運送大手のヤマト運輸(東京)徳島主管支店(徳島県松茂町)が、有給休暇の賃金を労働基準法で義務付けられた労使協定を結ばずに算定していたとして、徳島労働基準監督署が同支店に是正勧告をしていた。

同社によると、勧告は4月20日付。
支店の就業規則に従って、健康保険法が定める標準報酬日額を基準に算定していたが、支店と支店労組の間で労使協定は結んでいなかった。

同社労組関係者によると、標準報酬日額で算定した場合、繁忙期の実態が反映されないケースなどがあり、労働者側に不利になる可能性がある。
(以上、記事より)

年次有給休暇を取得した際に支払われる賃金は、
1)平均賃金
2)所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金
3)健康保険に定める標準報酬日額に相当する金額
のいずれかで計算した金額とされています。

このうち、健康保険料の計算元となる標準報酬日額を使用する場合のみ、労使協定の締結が必要とされており、上記是正勧告は、この労使協定未締結を指導されたものです。

健康保険での標準報酬日額は、原則として毎年7月に、直近の4~6月給与を元に算定されるもので、必ずしも給与支給実態と同一額となるわけでない事から、労働者が不利になるおそれがあるため労使協定締結を必要としています。
 
 

10/05/13 大企業サラリーマンら負担増?改正健保法成立


5月12日 YOMIURI ONLINE
75歳以上の後期高齢者医療制度に対する支援金を、高収入の人がより多く負担するよう算定方法を改める改正国民健康保険法が、12日午前の参院本会議で与党などの賛成多数で可決され、成立した。
来週にも施行される。

改正法は、2010~12年度の3年間、支援金総額3・6兆円のうち3分の1に関し、定額だった負担を被保険者の年収に比例する負担に変える内容。
同時に、中小企業のサラリーマンらが加入する全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)への国庫補助を10~12年度、13%から16・4%に引き上げる。その結果、協会けんぽは850億円の負担減となる。
一方、大企業のサラリーマンらが加入する組合健康保険は500億円、公務員らの共済組合は350億円の負担増となり、保険料増につながる可能性が出てくる。

健康保険組合連合会によると、組合健保の10年度の赤字額は、今回の措置がなくても6600億円と過去最悪になる見通しで、同連合会では「負担を肩代わりさせられるのはおかしい」と反発している。
(以上、記事より)


4 月より協会けんぽ加入事業所に対する健康保険料率がアップされており、また健保組合でも保険料率アップがされています。

今回の法改正により、後期高齢者の医療費に対する現役世代からの支援金の3分の1(22年度は9分の2)について、保険者の財政力に応じた負担(総報酬割)とするとされており、これにより健保組合側の負担が増える事となります。

増えた負担額によっては保険料率アップにつながりかねず、健保組合に加入している事業所では、協会けんぽ加入の事業所より実質保険料負担が少ないというメリットが薄まる可能性が高まります。

国民健康保険法等の一部を改正する法律案の概要/厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/dl/174_05a.pdf
 
 

10/05/11 実習型雇用支援の助成金


実習型雇用支援事業として、以下の助成金が支給されています。

◎実習型試行雇用奨励金
◎実習型雇用助成金
◎正規雇用奨励金

これらは、十分な技能及び経験を有しない求職者(緊急人材育成支援事業による職業訓練修了後、一定期間経過しても就職が決まっていない者)を原則6ヶ月間の有期雇用で受け入れ、実習・座学を通じて企業のニーズに合った人材に育成し、その後、常用雇用として雇い入れた事業主に奨励金等が支給されます。

5月10日付で支給対象者ついて見直しがされました。

これまでは、ハローワークに求職登録をしていて、希望する職種等の分野で十分な技能・経験を有していない求職者などが対象とされていましたが、5 月10日以降は、「緊急人材育成支援事業による職業訓練を修了後、1ヶ月以上経過し、かつ希望する職種に関する職務経験がない人」と改められています。

今回の見直しに伴い、同事業に関連する求人についても「実習型雇用専用の求人としての受付」に改められ、ハローワークの求人検索パソコンやハローワークインターネットサービスでの公開は行われないこととされてます。


実習型雇用支援事業のご案内/厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/dl/c02-6a.pdf
 
 

10/05/10 賃金不払いや不当解雇 労基署への申告4万件超す


5月9日 日本経済新聞
雇用情勢の悪化で労働問題が生じ、労働基準監督署に不服を申し立てる労働者が増えている。
厚生労働省によると、2009年の労基署への申告件数は4万2472件と1955年以来、54年ぶりに4万件を超えた。
賃金不払いや不当な解雇を不満とするケースが多い。
ただ、足もとでは景気回復の兆しもあり、「件数は落ちつきつつある」(厚労省)という。

申告件数は08年と比べ8.1%増と、3年連続で増えた。
理由別(重複あり)にみると、最も多いのは賃金不払いで3万4597件だった。
景気の悪化で賃金を支払う余力がなくなった企業について、調査を求める労働者が多い。次に多いのは不当な解雇で8869件だった。
このほか、もらった賃金が最低賃金を下回っていたというケースもあった。

申告件数は2000年以降、3万件を超えている。
景気低迷のほか、法令順守などが十分でない新興企業による違反が後を絶たず、件数を押し上げている面もあるとみられる。

全国約320カ所の労基署は雇用問題に関する労働者の申告を受け付けている。申告をもとに調査を実施。
労働基準法などの法律違反が発覚すれば、企業に是正を勧告する。勧告に従わなければ送検されることもある。
(以上、記事より)


退職・解雇トラブル、賃金未払いは、以前より相談や申告件数が多い内容です。

相談件数を増加させている要因として、景気の影響だけでなく、広く情報公開が進んだ中、申告がしやすい環境になってきている事もいえるでしょう。

特に20歳代ではユニオンへの加入増と合わせて、労働基準監督署への相談・申告が増えているように思えます。

「人の問題」は企業と社員の関係性を問われるだけに、法令順守だけでは解決できない難しさがあるといえます。
 
 

10/05/07 人材派遣市場 事務系時給22カ月ぶり増、専門職種で求人増


5月7日 日本経済新聞
人材派遣の平均時給に底入れ感がみえ始めた。
リクルートの調査では募集時の平均時給は3月まで前年実績割れが続くが、前月比はプラスに転じている。
08年のリーマン・ショックをきっかけにした景気悪化で、企業が人件費の圧縮を進めたが、一部で削りすぎた人員の補充の動きが出ている。需要に力強さは欠くが、最悪期は脱しつつあるようだ。

リクルートの調査で3大都市圏(関東・東海・関西)の募集時平均時給は3月、前月比3円上がり1437円となった。
1月に07年2月の調査開始以来の最安値を記録し、2月も横ばいで推移していたが、前月に比べやや上向いた。
前年同月比で28円(1.9%)安と21カ月連続のマイナスが続くが、2月の3.8%減に比べ、マイナス幅も縮小している。

「4月の新年度に向け、企業の募集が活発になった」とリクルートの前川わか子リクナビ派遣副編集長は話す。
同社が注目するのがオフィスワーク系の派遣時給。
3月は前年同月比0.1%増の1392円と微増ながら、08年5月以来22カ月ぶりに前年比プラスに転じた。

08年秋以降の急激な景気の悪化で、09年春は多くの企業が人件費圧縮を進めた。
人材派遣も契約更新や新規契約が急減し、時給も下落した。
人材派遣大手のテンプスタッフでは「昨春は派遣実績が前年比2割ほど急減した」(和田孝雄テンプホールディングス取締役)。

昨年以降、時給下落が目立ったのが官公庁向けだ。
一般企業が派遣社員の削減を進めたなか、官公庁向けは一定の需要がある。
売り上げの急減に直面した派遣各社が入り乱れて、入札に参加した結果、「中小派遣会社などが極端な安値で成約するケースが増えた」(大手派遣会社)という。

派遣社員の採用を続ける大手企業に広がったのが、派遣会社を絞り込む方法。
人材を集めるために、数十社の派遣会社を使っていた企業が、契約する会社を数社に減らす。
1社当たりから採用する派遣社員を増やす一方で支払総額の圧縮を派遣会社に求めるボリュームディスカウント方式だ。

派遣各社は派遣人数の減少と、時給の下落に見舞われた。だが、各社は「昨秋から今年年初にかけて派遣受注が少しずつ回復し始めている」と口をそろえる。
時給の高いIT(情報技術)系の職種も「一時中止していたシステム開発に再着手するなど、需要が出始めている」(パソナ)。

「専門性の高い職種などの需要が増えつつあり、環境が大きく悪化した昨年に比べれば、徐々によくなる傾向が出てくるのではないか」と前川副編集長も話す。
当面は時給が大きく上向くほど、人手不足感が強まってくるとは考えにくい。ただ薄日は差し始めているといえそうだ。
(以上、記事より)

新卒採用市場も昨年に比較し動きが出てきたのと呼応するように、人材派遣市場も少しずつ動きが出てきたようです。

ただ以前のように高い単価での派遣とはいかず、派遣単価は抑えられているものの派遣数が増えてきている形になっています。
派遣単価の抑制は、派遣社員の賃金にも影響しますので、この辺りは派遣企業の努力も必要なのでしょう。

労働者派遣法の法改正動向によっては派遣業への影響も大きく、今後の状況は見逃せません。

また正社員雇用を求める求職者がいる一方で、多様な働き方を求める人がいるのも事実。

少子化対策として子ども手当を支給するだけでなく、本当に働きたいと思っているお母さん達が、どんな働き方ができればいいのか、どんな保育施設があれば働きやすくなるのかを真剣に考えて欲しいと思い、また働く側も高い意識をもって働いて欲しいところです。