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LINE最年少役員は、国籍も年齢もバラバラな開発チームをどうやってまとめたか

執筆者

社会保険労務士法人スマイング 
コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢 が執筆しました。

LINE社の最年少役員の二木氏は、「LINE Beacon」「LINE Messaging API」など数多くのプロジェクトを率いてきています。LINEの開発は拠点が複数の国にまたがり、国籍・カルチャーの異なる者同士でチームを組むことも少なくないが、そんな多国籍チームで実績を上げ続けるために意識していること、二木さん流ダイバーシティーマネジメントの極意をエンジニアTYPE社が聞いています。

二木氏によれば、まずプロジェクトマネジャーは開発チームのメンバーがどういう人間なのかを把握しておくことが必要で、特に多国籍チームのマネジメントにおいては、相手がどんな人なのかを知ることが重要であり、「モチベーションが上がるポイント」と「フリーゾーン」が国ごとに違うということと述べています。

例えば、ベトナム人のエンジニアは、給与は変わらなくても、肩書きが付くとモチベーションが上がりやすい。LINEのエンジニアはフリーゾーンが小さいとやる気が出ない人が多いが、二木氏が一緒に仕事をしたベトナムのエンジニアは、もともと請け負いのカルチャーが強いのもあって、完璧な仕様書を求めるタイプであったこと。

多国籍チームをまとめて実績を出すために一番重要なのは、コンテキストを共有すること。これは人種や世代に限らず、多様な人材が集まる組織すべてに共通して言えることですが、皆の思考レベルが合っているこがすごく大事である、と述べています。

二木氏は、たとえ案件化するか分からなくても、ビジネスや企画サイドで動きがあれば、「こんな話があったよ」ってリアルタイムで開発にも共有し、あとは月1で今後のロードマップを共有する場も設けるようにもしています。

そうやって現在と未来のことを共有しておくと、自然とエンジニアの方から「次この案件やらなくていいんですか?」って声が上がってくるし、「そのためにやってるなら、こういう機能があった方がいいですよね?」って追加提案も出てくるため、手戻りも少なくなるから効率的になると言います。

「組織内のコミュニケーショントラブルって、大体が認識のズレなんですよね。企画サイドの人間が何を考えているのか、その背景がちゃんと共有されていないと、開発者目線ではどうしても急な思い付きに見えてしまう。

多様な人が所属する組織であればあるほど、細かい仕様書が合っているかより、まずは皆の目的が合っているかが第一。だから、ちゃんと目的をチーム全体に浸透させることは意識してやっていますし、マネジャーは現場の皆に“やっていただく”側だからこそ、動機付けは重要な仕事の一つだと考えています。」「この人に言っても仕方ないと現場から思われてしまったらマネジャーはおしまい。そうならないためにも、エンジニアから上がってきた声には早急に対応するようにしています。すぐ解決できなくてもいいんです。まずは動いてくれた、と感じてもらうことが大事。信用度が全然違ってくると思います。」

」「多国籍チームで働くのも結局は同じ。一緒に仕事をしているのは人なんだから、画一的な方法で管理しようとするんじゃなく、一人一人の顔を見て、その人のクセに合わせるという点では何ら変わりません。」と述べています。

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二木氏の極意にもありますが、チームをまとめるポイントは3つだと考えます。

1.メンバーをよく観察し、相手のタイプに合わせた動機付けをすること

2.コンテキストや目的等を共有し、チームの思考レベルを合わせること

3.メンバーとの信頼関係を構築するため、要望等に対して、とにかくすぐに動いてあげること

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