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IT企業の人事制度の導入事例(スペシャリストの定義)/Sler・約250名

2213125_s以前、人事評価制度の導入支援をした企業から、改めて制度のご相談があった事例について解説いたします。

マネジメントコースとスペシャリストコースを選択できるといった複線型人事制度ではなく、ライン管理職として高いポジションに上がっていくことを目的とした単線型人事制度を導入していました会社になります。


当時、単線型人事制度を導入した背景としては、既存従業員のマネジメントレベルが低いことが課題であったため、ライン管理職の底上げを図りたい目的と、親会社も単線型であるため親会社の承認も得やすいということでした。

人事評価制度を導入した時よりも従業員数が増え、ライン管理職にはなれない者の給与がライン管理職以下の等級上限により頭打ちになってしまい、ライン管理職を外れた者の給与もライン管理職以下の等級の給与テーブルまでダウンしてしまうことに課題を感じていました。そこで、ライン管理職よりも給与水準は高くないが、それに近い程度での給与テーブルを適用したスペシャリスト制度の導入がしたいというご相談でした。

スペシャリスト用の給与テーブルや評価方法を作りこむことは既存の人事評価制度を準用する形でなどすれば、そこまで難しくはありません。複線型人事制度でも同様、「スペシャリストの定義」で悩まれる企業が多いように見受けられます。複線型人事制度でも、ライン管理職になれなかった者の逃げ道としてスペシャリストコースを運用してしまっており、そこに課題感を感じている企業の悩みも聞くこともあります。
従い、スペシャリスト制度を公正・公平に運用するには、「スペシャリストの定義」をどう設定するかが重要と考えられます。

ご参考までに「スペシャリストの定義」の例をご紹介いたします。
・専門分野において会社を代表するレベルのスキル・知識・技術、国家資格等を保有している
・専門分野において突出したスキルや経験を有しており、採用することが極めて難しい
・高い品質の成果を出し続けることが認められる
・業界を代表するリーダーとして活躍できる
・対象となる一定以上等級の者の申請もしくは本部長推薦により審査し、スペシャリストとして認められた者